原発問題と公明党の対応

2011年04月06日

原発問題について党の見解を述べる斉藤鉄夫

安全性の総点検急ぐべき
化石燃料、太陽光などとバランスよく活用を

 福島第1原子力発電所の事故で原発の安全性に対する国民の関心が高まっています。そこで公明党原発災害対策本部の斉藤鉄夫本部長(幹事長代行)に原発に対する党の見解を聞きました。

―福島第1原発事故による国民の健康に対する影響を最小限にとどめる対応について、どのように考えるか。


斉藤 後から「必要なかった」と判定されたとしても、万が一にも健康に悪影響が出るようなことのない対策を、党としても提案していく。空気、水、農水産物への対処すべてについて、この基本姿勢で臨む。そのためにも政府は情報開示を徹底すべきである。

―これまでの公明党の原子力政策について。


斉藤 原発については、徹底した安全性の追求を大前提として、三つの視点から認めてきた。一つ目は、党が最終的にめざす「太陽水素系エネルギー社会」(太陽光や核融合によるエネルギー供給)の実現過程における“つなぎ”としての役割。こうしたシステムを実現するには、まだ多くの年月とコストがかかるため、その間のエネルギーの一部を原子力によって賄う。
 二つ目には、「エネルギー安全保障」の観点から、化石燃料、太陽光など再生可能エネルギー、原子力をバランスよく活用(ベストミックス)することによって、経済活動の基盤となる電力供給を安定させる。資源を輸入に頼らざるを得ない日本が、国際情勢に左右されるといったリスクを低減する意味でも、極めて重要な視点である。
 そして、三つ目は、低炭素社会の実現は世界の要請であり、二酸化炭素を排出しない原発は、その実現に寄与する。いずれにせよ、あくまでも安全性が確保されているということが大前提である。

―これまで公明党は、原発の安全対策に、どのように取り組んできたのか。


斉藤 1999年に茨城県東海村で起きたJCO臨界事故を教訓に、党として安全神話から決別し、原子力に事故はあり得る、その時、被害をどう最小限化するかを決めた「原子力災害特別措置法」の制定をリードした。今回も、この法律に基づいて、さまざまな対応が行われている。
 また、旧科学技術庁内に設置され、推進行政と“同居”していた原子力安全委員会を内閣府に移管し、独立性や中立性を高めながら、厳密なチェック機能を果たせる体制とした。

―今回の事故への対応として、党として早急に取り組むことは?


斉藤 全国にある原発の安全性の総点検は、今すぐに実施しなければならない。例えば今回の教訓から、非常用電源がすべて失われた際に対処できるのかといった事柄である。
 その上で、徹底した安全規制の見直しを行う。中長期的には、原子力安全委員会の独立性をさらに高めるため、公正取引委員会のような政府から独立した機関とすることも検討しなければならない。また、より根本的には日本のエネルギー政策の方向性も見直していかなければならない。その時、必要な視点は、経済の基盤となる電力の安定供給性、環境適合性、そして経済合理性だろう。

【公明新聞より転載】

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