衆院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会で質問

2012年05月23日

質問する古屋議員と さいとう鉄夫(右)

行革、景気対策が不十分

増税の条件満たさず
予算水膨れ、成長戦略なし

 衆院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会は22日、野田佳彦首相らが出席して質疑を行い、公明党の斉藤鉄夫幹事長代行、古屋範子政務調査会副会長が質問に立った。斉藤氏は消費増税の前提となる行政改革や経済の改善に向けた政府の取り組みが不十分である点を追及。古屋さんは年金抜本改革の具体案を出さない民主党政権の無責任な姿勢を批判した。

 質疑の中で斉藤氏は、参院で問責決議を受けた田中直紀防衛相、前田武志国土交通相を「早く交代させるべきだ」と強調。社会保障と税の一体改革では住宅や自動車の扱いなどが課題であるにもかかわらず、「(所管)大臣が(委員会に)来て審議ができない。これでは深みのある審議はできない」と指摘した。
 また、消費増税の前提として(1)社会保障の全体像を示す(2)行政改革の徹底(3)経済の改善―の3点を挙げ、どれも取り組みが不十分だと追及した。

 このうち行政改革に関しては、民主党政権の予算歳出総額の平均が自公政権時代に比べ年8兆円程度“水膨れ”したと指摘。また、自然増がある社会保障分野を除いた政府関係機関への補助金も自公政権時代より平均100億円程度増額した実態を浮き彫りにした。

 経済の改善に関して斉藤氏は「(民主党政権には)経済成長戦略がない」と批判。その上で、需要拡大策として、社会資本の再整備などに集中投資を行う「防災・減災ニューディール」を提案した。

 また、斉藤氏が現行の年金制度を基にした制度改革の協議を行う必要性を主張したのに対し、岡田克也副総理は「各党間で合意に至れば、わが党だけで(抜本改革のための)法律を出すことにはならない」と答弁した。
 さらに、斉藤氏は民主党が現行の年金制度について「『破綻している』と国民の不安をあおってきた罪は重い」と糾弾。岡田副総理は「申し訳ない。言葉が過ぎたことは間違いない」と陳謝した。

 一方、斉藤氏は民主党が2009年衆院選マニフェスト(政権公約)で公約した16.8兆円の財源ねん出ができなかったにもかかわらず、「ときにはマニフェストにない政策を優先させる」とした同党の検証結果を「(実現できない理由の)すり替え」と批判した。


改革迷走の責任重大
年金、高齢者医療で追及
古屋さん


 一方、古屋さんは、民主党が2003年に年金抜本改革を主張して以来、後期高齢者医療制度の廃止などを訴えてきたものの、いずれも法案の提出すらされていないことに言及し、「政権交代から3年近く、何も進められなかった」と厳しく指摘。野田首相は「社会保障制度改革に空白が生じたということではない」と強弁した。

また古屋さんは、民主党が社会保障制度を選挙のパフォーマンスに利用してきたと批判したのに対し、岡田副総理は「政争の具にせず与野党が議論していくことが必要だ」と開き直った。

民主党が掲げる年金の抜本改革案について古屋さんは、9年たっても具体案が示されず国民の不信感は増すばかりだとした上で、「結局、やる気がないと言わざるを得ない」と力説。民主党の抜本改革案は取り下げるべきだと迫った。岡田副総理は「各党間の協議で成案を得られれば、民主党案にこだわらない」と述べ、撤回もあり得るとの考えを示した。

さらに古屋さんは、自公政権が提案していた被用者年金の一元化や、非正規労働者の厚生年金適用拡大に民主党が反対したにもかかわらず、民主党政権が同様の法案を提出している矛盾を追及。加えて抜本改革に固執するあまり、無年金・低年金者の救済も大きく遅れたことを批判し、「民主党のせいで社会保障のまっとうな議論が先送りされた。社会保障改革の迷走、混乱に対する責任は重大だ」と糾弾した。

【公明新聞より転載】

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