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原爆症認定基準見直し

公明新聞掲載記事

厚生労働省は4月から、原爆症認定基準の見直しについて、被爆者などから反発の強かった、現行の認定基準「原因確率」(爆心地からの距離をもとに、被爆者が浴びた放射線量と病気の発症リスクを算出する方法)を実質的に廃止し、新基準を適用することを決めた。新基準は昨年(2007年)12月、自民、公明両党の与党原爆被爆者対策に関するプロジェクトチーム(PT)が示した提言に沿ってまとめられた。

認定者は10倍増の見込み

 新基準は爆心地から(1)3.5キロ以内で被爆(2)約2キロ以内に、投下後100時間以内に立ち入り(3)100時間後、2週間以内に1週間程度滞在――のいずれかに当てはまる人で、がん、白血病、放射線による白内障など五つの病気になった場合は、積極的に認定する。基準から漏れた場合でも、個別審査により総合的な判断で、幅広く認定する方向だ。
 原爆症に認定されれば、月額13万7000円の医療特別手当が支給されるが、現在の認定基準では、全国に約25万人いる被爆者のうち、原爆症に認定されているのは約2200人で、全体の1%にも満たない。厚労省の担当者は「現在は年間180人が原爆症に認定されている。新基準を適用すれば、年間の認定者は今の10倍程度に増えるのではないか」と試算している。
 今回の決定について、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の田中熙巳事務局長は、「与党PTが見直しに当たり、案を取りまとめてくれた。ほぼプロジェクトチーム案に沿った形であり、実際に認定基準が大きく改善される」と評価している。
 原爆症の認定基準見直し問題について公明党は、党原爆被爆者対策委員会を設置し被爆者団体などとの意見交換を重ね、与党プロジェクトチームの中でも被爆者の立場に立った見直し案を主張するなど、議論をリードしてきた。

被爆者の立場で議論リード
党原爆被爆者対策委員長(与党プロジェクトチーム副座長)谷合 正明 参院議員

 公明党は与党の中でも被爆者問題には早くから取り組み、与党プロジェクトチームの立ち上げをリードしてきました。
 今回の原爆症の認定基準見直し問題では、被団協の皆さんとも意見交換を重ね、当事者の立場に立った見直し案でなければ意味がないとの態度で、自民党との議論に臨みました。
 昨年(2007年)12月に与党プロジェクトチームが示した提言に、放射線との起因性が明らかな、がんなどの疾患については「最大限の配慮をする」ことを盛り込ませました。これは被爆者の方々が強く求めていたことです。
 また、「被爆者の切り捨て」と強い批判があった原因確率の機械的な運用にも、反対してきました。

*斉藤鉄夫は公明党原爆被爆者対策委員会の顧問としてこの問題に取り組んで参りました

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